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東京都立公立中高一貫校小石川中学・適性検査1論文問題についての配点予想とその根拠〜東京都教育委員会公表の都立高校200字作文採点基準から考える

先日、ブログで都立小石川の適性検査・400字論述について平成26年は40点というかなり低い配点予想と、かなり形式面に拠った採点基準を出させて頂きました(このリンク参照)。

果たして本当に正しいかは、神と出題者のみ知るところですが都立小石川中学の大論述の配点は低くて40点、また高くても精々60点であり、さらには形式点が大きいだろうという消極的な分析を今でも行っています。

というのは二つ理由があります。①まず平成27年の適性検査1で、論述の前の小問(答えは一義的に決まり、採点者の裁量の余地はないものです)が二つでそれぞれ20点ずつ、合計40点が割り振られているからです。つまり平成27年の論述は60点満点ということになりますが、平成26年は論述の前に小問が3つあります。これら小問の配点は明らかでないものの、すくなくとも小問3つなので、小問2つだった平成27年の40点よりは大きいだろうという推定が可能です。

次に、②採点基準が相当程度に杓子定規だろうというのは、東京都教育委員会の公表している都立高校の共通問題200字作文の採点基準からの推定です。実はこの200字作文、かつての東京大学二次試験の定番問題でした。予備校などの分析では相当に配点がきつく、思考力重視の採点を東大はしているだろうと思われており、また実際そうしないと、受験生のレベルからして、点数差が生じないという問題でした。

ところが、東京都が現在課している200字作文の採点基準、非常に杓子定規ではっきりいって「破綻のない日本語で200字を埋めれば満点が付く」という内容になっています。この作文採点基準については東京都がHPで「国語 部分点の基準」として以下の通り公表しているのでご覧下さい。

(*この画像及びリンク先は、2015年実施の高校入試についてのものです)

と、以上の通り東京都が高校入試で行っている部分点を見る限りは、内容面の充実よりも形式面でのミスのなさを重視した、減点法での採点が行われています。従って、同様に東京都の実施している試験ならば都立一貫校でもやはり、設問の指示に従っているかどうかとミスがないかの形式主義的な採点がされているのではないか、と考えるわけです。

もちろん、小石川中高を初めとする公立中高一貫で東京都は、都の共通問題採用校とは異なった、エリート教育を行いたいと思っている可能性は否定できません。なので、江藤塾としては、その場合にはより思考力・論述の根拠重視で採点者の裁量が大きい合否判定が行われている可能性を否定するものではありません。
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