江藤塾

メニュー

新着情報 etalk 当塾からのお知らせです

麻布中学・平成25年社会論述・最終問 江藤塾解答例

問題:傍線部について。なぜ困難な時代だと考えられるのでしょうか。インターネットの特徴を考えて、具体的にどんなことが起きているのかを140字以上180字以内で説明し、困難さを明らかにしなさい。

課題文:(著作権の関係で中略)インターネット上では似たような意見を持った人同士のやり取りは進む一方で、ちがう意見や考え方を持つ人とは、やりとりがすくなくなり、まるで壁が出来ているようです。その壁はますます高くなり、乗り越えることが難しくなっているともいわれています。そうすると現代は、メッセージを受け取ったり発信したりする上で、もっとも便利な時代になったようにも見えますが、もっとも困難な時代であるのかも知れません。

解答例:インターネットは誰もが情報を取捨選択して、また自由に意見を発信可能なメディアである。だがその反面で、情報の選り好みも可能となため、思考を共有する小規模なコミュニティが形成可能だ。それで内輪の交流に終始してしまう現象も生じている。排外主義的な信念の持ち主ばかり集まったウェブサイトの誕生がその例である。結果として現代人は、多様な意見の送受信に失敗している面がある。

想定される出題の趣旨:インターネットにおける世論のポーラリゼーションについて論じることが期待されていると考えられる。ポーラリゼーションとは、社会科学の用語としては、相反する世論の持ち主らが二極に別れてお互い極端になっていくことを指す。その原因は、ある方向で極端な意見の持ち主が集まることで、より意見が極端になっていくから、とされる。
(国内サイトでは適当なリンクがないので、英語版Wikipediaを参照してください。
https://en.wikipedia.org/wiki/Polarization_(psychology) )
1 / 11
日本漢字能力検定