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男子御三家入試・頭痛の種な「江戸と開成」・・・「鬼門と奇問」について

先週に開成中を受ける(かもしれない)生徒の授業で、上野寛永寺の話が出てきました。

寛永寺は江戸城の鬼門(中国由来の、風水で北東)にあるので、それにゲンを担いで北東に作ってある〜日光東照宮も同様だと思う、という一般的な解説をしたら「江戸の人は、そんな迷信みたいなことを信じてたの?」という様子でした。まあじっさい、真面目に信じていたのでしょう。

明治以降の今でも元号(昭和とか平成)で、使う漢字の意味を真面目に考えるくらいなので。

他にも開成の江戸・東京対策は、①やらないと、大量に出たときに社会で死亡するリスクがある②だが、ほかの学校へは普遍的に使いにくいという問題を抱えています。

まあ、ツクコマ抜きにした場合に東京の男子で進学実績のいちばんよい学校なので、やりたい放題ですね(個人的には、受験生のバックグラウンドも様々だし、あとまたこういう下らないクイズに時間を費やさせて何がしたいのか、社会科担当教諭の考えがいっこうに想像できませんが。開成蹴り灘の続出が嫌なのかもですが、それにしてもヘンな入試です。

あるいは、東京大学教員が良く住む場所を意識しているのでしょうか。具体例を出すと、(お子さんが入試の年とは思えないですが)元最高裁判事・団藤重光さんのように、谷根千方面の千代田線沿線に住んでいるタイプな(元)東京大学教授の子息は、これまでの傾向からして開成の「江戸東京問題」に強そうなので、それを学内に迎え入れたいのでしょうか。確かに保護者で東大教授がいれば、東大入試でも強い学校になりそうなのは想像が付きます。)。

憶測はさておき、2月1日(東京の私立中学で難関校がそろって試験を行う)の受験校えらびについては「算数の具合で判断するように」と言っています。ことしの開成中学発表データからもそうでしたが、中学受験で合否を分けるのは、社会の奇問ではなくて算数だからです。

寛永寺が鬼門だから建てられたかどうかはともかく、「鬼門は算数にある」というのは確かです。

なおこの江戸・東京問題、過去問をアマゾンで購入するなどして調べた限り、少なくとも平成11年からは出題されています。割と真面目に、国立国会図書館などにいって過去問集で江戸東京問題の出題に至る時期を調べてみる時間が合ったら楽しい(不毛ですが)と思います。

もし、①進学実績で日比谷高校に負けていた時期から出題していたら哲学として評価したいですが②関東私立随一、灘未満の状態に至ってからこの入試を始めたとしたら、残念校な気がします。
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